第12回 香港ビジネス懇話会

『日本=香港 金融ビジネスでの架け橋を目指して』
〜日本の個人投資家に香港と同じ投資環境の提供を〜

開催日:2008年12月10日(水曜日)
所属名:国際協力委員会
場所:HSBC

日本香港協会東京本部では、12月10日HSBCビル大会議室において、香港ビジネス懇話会を開催しました。今回は、ユナイテッドワールド証券株式会社代表取締役会長兼社長の林和人氏に、「日本=香港 金融ビジネスでの架け橋を目指して」〜日本の個人投資家に香港と同じ投資環境の提供を〜と題し、ご自身が23歳で香港の証券営業マンになって以来、香港滞在21年の今日に至るまでを、経済の変動の様子も含めてご披露されました。

講演では以下が説明されました: 

①ユナイテッドワールド証券は、日本の投資家に「香港の株」をパソコンを使って直接購入してい頂くための会社。
 
②「香港株は安く、儲かる、さらには配当が高い」と魅力があるはずながら、一般の日本人は「なんとなく、胡散臭い」とかダーティーなイメージがある。しかし、実際はクリーンであるというところに目をつけ、6年前から日本人に直接「香港株」を購入してもらうビジネスを開始。現在、日本での「中国株・香港株」の市場の約8%をユナイテッドワールド証券が取り扱っている。

③23歳で香港に赴任してから日本に会社を設立するまでのことを『香港大富豪のお金儲け7つの鉄則』という本にして2006年10月に出版。発売後2ヵ月で6万部売れ、韓国でも翻訳して発売。近いようで遠い香港株が漸く見直されてきた。 

④まず、香港に着任後、即刻本屋へ行き、名簿を買って、香港の華僑財閥の第一世代、第二世代と呼ばれる人達に対し「A」から順番に電話をかけまくった。 

⑤香港の富豪と呼ばれる人々は、株・不動産で儲けたものを、「不労所得」と呼び、それはお金儲けのために使う、それに対して「労働」は自分を磨くものと、はっきりと区別している。日本もこの文化を見習わないとだめではないかと考えた。 しかし、日本で証券会社を設立するのは容易ではない。ついては、 36歳のとき、香港証券取引所の正会員の会社が売りに出されたので、この会社を購入した。 

⑥香港の成長に日本のお金を結びつけることが私の役割課題と認識している。 

⑦香港での多面的経験談のご披露。

今般の金融危機からの回復については香港が来年の4月から6月と予測結果を披露されるなど、 さまざま角度からの質問がよせられたのに対し、林和人氏は、丁寧にご返答された結果、参加者からの盛大な拍手で閉会となりました。


講師プロフィール:
1964年3月15日、大阪府生まれ。1987年関西大学商学部卒業後、岡三証券に入社。
1988年、岡三証券香港法人に出向。1994年、シンガポールの大手証券の香港法人、ビッカーズ・バラス証券に歩合制営業マンとして移籍し、香港証券取引所の日々の売買高の3〜5%を動かす。1996年、山一証券香港現地法人 取締役に就任。1999年香港の証券取引所正会員、ユナイテッドワールドセキュリティーズを友好的に買収。2001年、沖縄県名護市の金融特別区に日本法人のユナイテッドワールド証券を設立し、2002年に営業開始。日本の個人投資家と香港証券取引所をオンラインでつなぐ中国株専門のインターネット証券のビジネスモデルを確立。代表取締役社長 CEO兼COOを経て、現在、代表取締役会長兼社長。 著書に『香港大富豪のお金儲け 7つの鉄則』(幻冬舎刊)。


 

 

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