第8回香港フォーラム

香港ビジネス協会世界連盟主催 -香港にて -

開催日:2007年10月8日(月曜日)〜9日(火曜日)
主催:香港ビジネス協会世界連盟
場所:香港会議展覧中心、湾仔、香港
参加者数:日本からは約80名

香港ビジネス協会世界連盟 (Federation of Hong Kong Business Association Worldwide/本部=香港貿易発展局内)の世界大会に当たる「香港フォーラム」は、2007年度で第8回目を迎えました。本年度は、10月8日?9日の2日間(オプショナル・プログラムが7日と10日)、香港コンベンション&エキシビション・センターにて全世界23ヶ国の31のビジネス協会から約400名の会員が参加し、大盛況のうちに幕を閉じました。今年度のフォーラムは、「Connecting China and the World through Hong Kong」をスローガンとして掲げ、世界中のメンバー間及び香港企業とのネットワーキングにスポットを当てて開催されました。 日本香港協会からは、本部(東京)、関西支部、中京支部、福岡支部、北海道支部、宮城支部の合計6団体からミッションの派遣があり、総勢80余名のメンバーが香港で一同に会しました。
香港フォーラム開催期間中の2日間は、例年どおり豊富で魅力あるプログラムが多数催されました。連盟の世界総会、役員会を始め、地域別のミーティング、香港を拠点とする実業家や起業家によるパネルディスカッション、ネットワーキングセッション、昼食講演会、各種レセプション、香港名所や企業訪問等のオプショナルツアーと、多岐に亘るプログラムから、メンバーは自分の興味のあるものを適宜選択して参加することができました。今年は、これまでとは違い「世界中小企業エキスポ」との共催がなく、フォーラム期間中に大型見本市の見学をすることはできませんでしたが、その分フォーラムメンバー専用のプログラムが充実していたのではないかと思います。日本香港協会の会員になりますと、自動的に世界連盟のメンバーとして登録され、毎年当該フォーラムへ参加する権利を有することになるわけですが、フォーラムを「国際的ネットワーキングのプラットフォーム」として捉えれば、香港を通じてビジネスを拡大したいと考えている人にとって、世界連盟のメンバーとなることによるメリットが大きいことを再確認、本部・支部ともに会員数増強に当たっては、「香港フォーラム」の価値を広く、正しく伝達することの必要性を感じました。
フォーラムの初日(8日)は、香港貿易発展局フレデリック・ラム総裁による歓迎の辞に始まり、香港ビジネス協会世界連盟バリー・マクドナルド会長の開会の挨拶を経て、「中国ビジネス成功の秘訣」、「競争が激化する中国市場の見通し」をテーマとした、著名実業家・起業家によるパネル・ディスカッションが実施されました。Q&Aセッションも活発で、世界各国の代表からの質問が相次ぐなど時間が短く感じられるほどでした。同日昼には、香港貿易発展局の新会長蘇澤光(ジャック・ソー)氏主催による昼食講演会が開催されました。香港貿易発展局の総裁を経て、MTR(地鉄公司)、PCCWのトップを勤めたソー氏は本年10月1日より会長に就任、本フォーラムが初の公務となりました。熱のこもったプレゼンテーションは参加者から大好評で、終了後はスタンディングオベーションで拍手が鳴り止みませんでした。

昼食講演会の場におきましては、世界各国のビジネス協会の年間を通じた活動を表彰する「Outstanding Initiative Award」の発表も行われましたが、残念ながら本年は日本勢は無冠に終わりました。日本の協会としても、来年に向けて、より一層ビジネスに密着した活動を強化する必要を感じました。 午後のセッションでは、アワード受賞者のプレゼンテーションが成功事例の共有として次々と行われ、アメリカ・カナダ・オーストラリアを始めとする欧米勢の面々が熱弁をふるいました。
初日の夜は、参加者全員参加によるネットワーキング・カクテルレセプションが開催され、国際色豊かな交流の場となりました。
2日目(9日)は、午前中に全世界規模の役員会・理事会があり、財前理事長と戒田理事・事務局長(関西日本香港協会)が日本代表として出席されました。
同日の昼には、香港と区別行政区政府財務長官であるヘンリー・タン氏主催の昼食講演会が、また夜には、船上クルージングによるフェアウェル・パーティーがそれぞれ盛大に開催され、世界中から集まった多数の参加者が出席、交流を深めました。
公式行事終了後の10日には、オプショナルプログラムとして企画された深センの視察ツアーに11名のメンバーが参加致しました。 今回の深セン視察ツアーでは、目覚しい成長を遂げている塩田国際コンテナターミナルと保税区、および、資源リサイクルに取り組む株式会社大都商会を訪問させていただきました。塩田国際ターミナルは世界第4位の取扱いを誇り、中国最大の輸出都市「深セン」全体の約半分の貨物は、このターミナルで取り扱われています。取扱高世界一の香港のコンテナターミナルとの関係は、コンテナ単位は香港で、船単位の貨物は塩田というように棲み分けができているとのことでした。
大都商会(dadu)は、1992年に東京で設立、石材の生産・販売事業を行ってきましたが、95年に深セン市に現地法人を設立して、プラスチックのリサイクル、再生加工販売事業をスタートしました。深センには二つの工場があり、日本全国から買い付けた廃棄プラスチックを選別?粉砕?再生のプロセスでペレット化し、再生原料として販売するとともに、同社の深センにある玩具工場においても、プラスチックの玩具を製造して、アメリカ、ヨーロッパ、日本等世界各国に輸出を行っています。見学したラインでは、丁度、アメリカ向けのクリスマス用商品が作られているところでした。  中国の飛躍的な成長を、現場から視察する価値あるツアーとなりました。

参考:「飛龍57号」ならびに
http://www.hkfederation.org.hk/forum/forum2007/


 

 

蘇澤光氏の講演

 

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